銅板を金バサミで切り、焼鈍してから木槌でたたいてアールをつけて下引き白を焼成後に、銀箔を貼りました. 板厚は、0.5mmの銅板を使用しています. その上から、銀用白透をかけ、焼成したものに、墨で下絵付けをしてあります. これから、下絵に沿って植線します. 銀線を面に貼り付ける糊は、白笈(びゃっきゅう)を用います.これは、シランの根を蒸して粉にしたものだそうです. CMCだと、焼成時に黄ばみが入ることがあります. |
植線が終わって、有線止めの白透を振りかけたところです. 使用した銀線は、高さ 1.0mm、 厚み 0.6mmのものです.最終的に研磨しますので、1mmの高さは確保したいのです. もし、研磨せずに仕上げするのであれば、銀線も、0.6〜0.7mm程度の高さがあれば充分でしょう. これから焼成に入ります. |
焼成の様子です.焼成温度は850℃〜900℃です. この段階までは、低温で焼成すると銀箔が黄ばんでしまいますから、思い切って高温焼成します. |
上の2枚は、釉薬差を終わった状態、左の1枚は、一番差の焼成をしたものです. 全く同じように、釉薬を差して2番差、そして、3番差は銀用白透を前面に差して焼成します. これ以降の焼成温度は、800〜850℃で良いでしょう. |
これで焼成は一段落です. 3番差で銀用白透を差して焼成してあります. これで、銀線の高さ一杯に釉薬が入りました. まだ、焼きっぱなしの状態ですから、表面がでこぼこしていますし、銀線も部分によっては釉薬に埋もれていますからちょっと写真写りが悪いですね. 明日、研磨して、仕上げるつもりです. |
次に、ヤスリなどで外回りの形を綺麗に整えてから、研磨に入ります. 立体と異なって、砥仕上げにはいたしませんので、荒砥石をかけた後、銀線の荒れを整えるように仕上げ砥石をかけてから、焼成します. このように、焼成することで艶出しをする技法を「火艶(ひづや)」と言い、砥艶とは分けています. 火艶は、平面ものやアクセサリー類の制作に使う技法と考えるべきで、立体には不向きです.何しろ、釉薬が垂れ落ちてきますから・・・ 後は、ブローチピンなどをつけて完成です. |
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