2015・七宝香炉
今年は、昨年秋から余りにいろいろ立て続いてちょっと過労気味なので、大きいものは避けて香炉を作ることにいたしました。小さなものにはそれなりに大きなものとは違った苦労があるのですが、やはり表面積が少ない分だけり研磨がラクだってことで… |
5月に入って、1日から仕事に取り掛かりました。
上は素地です。いつもと同じように歪み止めを大きく取ってあります。焼成後に切り落とします。
下は下地焼成を終わった所です。
これから下絵付けに入って、明日から今週いっぱいかけて植線の予定です。
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やっと下絵付けが終わりました。一度絵付けして見たのですけれど、柄の大きさが気に入らず、ほんの少しだけ拡大して絵付けをし直したら落ち着いたようです。
ついでに、試し焼きの板にも絵付け。一度試し焼きはしてあるのですが気に入らず、それに少し図柄も変更した部分もありますから、もう一枚試し焼きをして見ます。
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昨日、植線が終わり、今朝、最終的な点検を済ませました。焼成は明日の予定、施釉は、多分来週末頃からになるでしょう。
何しろ、来週はお教室もあるし、12日には東海伝統工芸展の会場でギャラリートークをするようにとのことで名古屋まで行ってこなくちゃなりませんから。それが終わってから、ゆっくり始める予定です。
上の写真は植線風景です。使っている糊がビャッキュウ糊といって、シランの根を蒸して粉にしたものを水で溶いたものですから、乾かないと付かないわけで、何しろ小さいと言うことは径が小さいということで、少し動かすと線が滑り落ちてしまいます。ですから銀線を折っている時間よりも乾かす時間の方がずっと長くなっちゃう。従って、真下に電気コンロをおいて糊が乾きやすいように加熱しながらの作業でした。ま、待つのも仕事の内なんですけれど。
下の写真は仕上がったところです。銘を入れてあるので、逆立ち状態ですけれど。
昨日、一番差でした。ところが昨日は朝7時から町内の側溝清掃日… 隣組長をやっていますから朝6時半に自治会館まで泥用の麻袋を取りに出かけ、清掃が終わったのが7時半。それから食事して一休み、仕事に入ったのが8時半からでした。
小さいのですけれど、その分柄が細かくて、結局終わったのは午後7時前。昼食時間を除いて10時間くらいかかっちゃった〜〜 ですから昨晩はもうヘトヘトを通り越していて、目はしょぼしょぼ、腰は痛いし、そのまま炉の上に置いて終了。今朝、焼成しました。
おかげさまで釉薬落ちもなく、糊ジミも無く、無事完了。
本日は一日休養。明日は夜に笛のお稽古がありますから、二番差は水曜日の予定です。
引き続き、昨日、朝7時半から二番差に入りました。
やはり柄が細かいせいか、あるいは眼か、まぁ上がったのは5時半。
やっぱり年のせいですかねぇ・・・肩はバリバリに張っちゃうし、腰は痛いしで、夕食の仕度をする気も失せて、近所の中華料理店で、チンジャオロースーの定食を食べました。シューマイと春巻き、それに杏仁豆腐も付いていて美味しかった〜 (^^ゞ
で、もう8時過ぎにはベッドへ。今朝、5時前に起きて、そのまま炉のスイッチを入れ、7時頃焼成しました。
さて、次の三番差は来週です。今日はこのままオフ!!
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三番差が終わりました。施釉時間は5時間でした。これで、気の抜けない施釉の作業は全て終わりです。この工程だけは途中で休憩というわけにも行かず(釉薬が乾いてしまうと糊ジミが出る恐れがありますから、一気に施釉してしまわなくてはなりません。)一番体力と気力が必要な工程です。施釉が終わると本当にほっとします。
この先の研磨も体力仕事ではありますが、一気にやる必要はありません。1ヵ月かけて休み休みですから何とかなりますもの。
来週はお教室も続くし、28日にyuuちゃんのお教室展を見に伊東まで出かけますし、6月1日には例年通り「自遊人の丘」展の搬入と飾りつけがありますから、今月いっぱいは制作はお休みして、6月に入ってから研磨に取り掛かる予定です。
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釉止めを金切ばさみで切り落とし、切り口をヤスリで整えてから、荒砥#400をかけ終わったところです。
金切ばさみで釉止めを切り落とす作業はかなり神経を使います。場合によっては口にヒビを入れてしまう恐れがあるからです。最後の怖い作業と言えます。
ま、それが無事終了して、ほっと一息。時間はたっぷりありますから、後は休み休み少しずつ丹念に砥石をかけて行けばいいだけですから。
問題は肩の部分の稜線をきちんと出すところですかねぇ。
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荒砥に比べると、すこしはっきりとしてきました。これで大体いいのではないかと。この#1000の段階をおろそかにすると、砥石の番手が進んでから取りきれない傷が見えてきたりして、行きつ戻りつのドツボにはまっちゃいますから、眼鏡の上から天眼鏡をかけて点検します。まぁ、目が悪くなってるわ〜 (^^ゞ
というわけで、念のため、今朝、朝日の下で点検したのですけれど、やっぱり見落としている本当に細かい傷が所々… 今日一杯はこの傷を取りきることに専念します〜
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仕上砥の最初#1500のかけ終わりです。大分艶が出て来ました。今回は#1000を丁寧にかけたし、かなり順調に進んでいるようです。ま、黒無地の面の分量が少ないですから当たり前ですけれど。
この分では今週いっぱいで研磨は終わりそうです。それから蓋を焼成して、来週からは火屋のデザインと試作にとりかかる予定です。
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仕上げ砥はこれで終了です。あと、研磨剤をかけたいのですが、明後日17日にさやかちゃんが来ますから、火屋のたたき台作りを優先させました。
相変わらず小麦粘土とやらで作ったのですが、慣れない仕事ですから、まぁ厄介な…
散々格闘した挙句、まぁ、この位なら多少イメージが伝えられるかな? と言うくらいのことで。後の細かい所は口で説明します。 (^^ゞ
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火屋のワックス型の完成です。
もう少し華奢な感じに仕上げて欲しい部分もあり、その打ち合わせをいたしました。結局、鋳造後に葉の縁の部分をもう少し削り込むことで華奢な感じが出せるのではないか、と。
火屋の完成は、7月10日の予定です。
午前中に、さやかちゃんから火屋が届きました。
いつもながら、繊細なお仕事をしてくれます。ありがたいことです。
今日はこれから荷造りをして、覆輪かけに発送します。2週間ほどで出来上がってくると思います。
本日、作品が戻って来ました。組み立ててみるとバカにごつい覆輪です。ま、しゃーない、砂打ちしていぶせばバランスが多少は取れるだろう。
蓋の方はどういうわけか「取り付け済み」とシールが貼ってあります。いつもは私が取り付けるわけで、それを今回に限ってカシメてくれてあるんだ? どうしてよ? と思いつつ、砂打ちの仕度に取り掛かり、身のほうの覆輪の砂打ちが終わり、さて、蓋の方。既に覆輪はカシメてあるのだから、七宝部分をマスキングしてやらないと傷ついてしまう。で、マスキングテープを貼り始めたのです。
隙間があると七宝部分にまで砂の傷がついちゃいますから丹念に貼らないとね〜と、眼鏡の上から天眼鏡眼鏡をかけて貼り始めたところ、こりゃなんじゃ! 一ヶ所、欠けてる! 表面的に剥離してる。その上、覆輪がきちんとはまっていない! ちょっと横の銅板部分が見えていて、そこを黒いマジックかなんかで塗ってる??
こんなもの、みっともなくって出品できるわけがないじゃないの!
ちょっと頭に血が上って、先方に電話をかけたら只今留守にしておりますだって。29日には出品しなくちゃならないので、もう時間がありませんからとりあえず苦情のファックスを入れて、剥離の着ている部分をシールで示して。ちゃんと覆りんに収まっていない部分も示して、蓋だけやり直してもらうように送り返しました。
その後、また剥離した部分は焼成して研磨をしなおさなければなりませんのでその分2日必要だし、27日必着で直して欲しい、今度はカシメないで、取り付けはこちらでやります、とファックスには書いたけれど… 2週間の余裕を見て覆輪かけに出してあったのにこの有様なんだから、たった3〜4日できちんと直せるかどうか、おぼつかない話だろうし、今年の出品は望み薄かも〜〜
まぁ、えらいこっちゃ!
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結局、多分無理だろうと思って、24日に早々と、工芸会事務局に「出品の取り下げ」を申し出ました。他の作品に差し替えては? とのお話でしたけれど、まぁ、今年はあきらめた方がいいだろうと思ったわけです。残念でしたけれど、今更ジタバタしてもしょうがないし、この作品はそのうち涼しくなったらゆっくり直します。ま、これも経験の内ですわ。(^^ゞ
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一度中断してしまった作品、しかもアヤの付いてしまった作品に、再び取り組むと言うのは、今までに経験のないしんどさでした。なかなか気力が湧かずに、結局半年近くほったらかして、まぁ、何とかしなくっちゃね、と腰を上げたのが既に11月も半ば。ソゲの入った蓋に釉薬を足して焼成、そして研磨。2日もあれば何とかなりそうな仕事量にもかかわらず、仕上がった時には既に師走。なんとだらしがない体たらく… (^^ゞ
それから覆りんかけに出して戻ってきたのが正月明けて10日のこと。それから、覆輪に砂打ちして硫化いぶしで黒く仕上げ、やっと留め付けを終わりました。
しみじみ見ると、去年は、一昨年の二人展の1ヶ月、それから家の塗り替えや屋根直しの工事、引き続いて東海伝統工芸展の審査で名古屋に泊り込み等々で、多分どっと疲れが溜まったまま仕事に入ったからでしょうか、なにやら作品にも疲れが滲んでいるようで、ま、出さなくて正解だったかも〜なんて思っちゃいます。
でも、これはこれで、いろいろ反省点もたっぷりの良い経験を積ませてくれた可愛いわが子です。ご覧ください〜〜