最終更新日 ; Tuesday, 29-Apr-2003 00:00:00 JST
2003・5月
昨日は、<七宝の風>10人展の初日でしたから、朝から東京.
主人の親友だった北川さんと待ち合わせて、お昼にフレンチ、ご馳走になっちゃいました.美味しかった〜〜 ご馳走様でした!!
で、それから北川さんとご一緒に会場へ.乾画廊は、昔と比べると半分ほどの広さになっていましたけど、小体な良い画廊でした.
出展した10人が、それぞれの個性で・・・ちょっと、私と樋村氏のは、異質で浮いてたかもしれませんけど・・・(^^ゞ
でも、七宝の持つ多様性を示すことが出来て、良かったかも〜〜楽しい展覧会になっておりました!
色々な方が見えてくださいました.
掲示板に時々書き込みしてくださる、ののさん.彼はジュエリーの仕事をなさっているから、長谷川先生にご紹介しました.お仕事上の繋がりが出来るといいですね!!
コミュでのお友達のmoegi・・・お会いしたら、イメージどおりでしたよ〜
大学の時の文芸部でご一緒させていただいた児玉氏.三十数年ぶりの再会でした〜〜
他にも色々な方との旧交を温めました.
7時に画廊を閉めてから、会場を地下のビヤホールに移してのオープニングパーティも、3〜40人の方がお見え下さって盛大でした.
私は、今日はお稽古日だったので、最終の新幹線に乗るべく、途中で失礼しちゃいましたけど.
普段は田舎で猫の母ばかりしているから、たまに東京の空気を吸うと、やっぱり疲れますね・・・
今朝起きたら、やっぱり疲れているな〜って・・・ で、朝っぱらから、10時の開店と同時に近所のスーパー銭湯へ行って、1時間くらいのんびりしてきました.中伊豆から温泉を運んできているって所よ.
今夜も早寝を決め込むつもりです〜〜〜 連休明けから、作品、頑張ります!!
ゴールデンウィーク、皆様、如何過ごされましたか?? あっという間に終わっちゃいましたね・・・明日から、また、お仕事がんばってくださいませ〜!!
ネットでは、時々不思議なことが起こるようです・・・ 夕べ、私のHPで、ひとつのファイルの中身が書き換わっていました〜〜
4月には、何時の間にか掲示板が書き込み不可能になっていたし.多分、サーバの方のメンテナンスか何かで変わっちゃうのかなぁ?
だって、私が、ハッカーに狙われてHPの中身を書き換えられなきゃならないようなそんなにご大層なことはしていない〜〜(^^ゞ
それにしても、謎・・・であります.書き換わったのは昨日の朝、多分6時頃なんじゃないのかなぁ??
まァ、多分、ネットと言うのもいろいろと謎・・・に満ちた世界なんでしょうね〜〜〜
謎といえば、また、不思議な白装束集団が出没しているみたいで、電磁波がどうのこうの、って、TVのワイドショーでやっていました.どうも、電磁波のやってこないところを探して放浪しているみたいですね・・・
私も物好きだから、早速ネットで検索したりして〜〜(アホや・・・)読んだけど、イマイチわからん・・・
何でも、スカラー電磁波とか言う電磁波の発生装置が、何者かによって全国に設置されていて、そのせいで私たちはすでにマインドコントロールされている、と言うのがその主張らしいけど・・・
いつの時代にも、末法思想のようなものは出てくる.社会が不安さに満ちていれば満ちているだけ、いろんな人がその末法思想のようなものにすがり付いて虜になっちゃうのかもしれません.
私が若い頃にも、そういった類のものが結構ありましたよ.つい最近のオウムだけじゃない・・・
大昔、私なんか、ある宗教の勉強会みたいなところに誘われて出かけていって、物好きの上にへそ曲がりだから、いろいろ質問しまくって、「サタンの手先」と決め付けられてつまみ出されたこともあったっけ〜〜(^^ゞ
荒唐無稽なものを頭から信じることができると言うことは、私にはよくわからない.
まぁ、科学万能とも決して思わないし、今の科学で解明できないことは勿論山のように沢山あるだろうとは思ってるんだけどね.
それにしても、やっぱりね・・・若い人たちがそういうものに振り回されて流浪していくのは、何やら痛ましい・・・と、そう思うのよね.
そして、簡単に流浪していくことを選べるってのは、何がその原因なんだろう?? ってね・・・
今日はちょっと用事で出かけたついでに、静岡市の護国神社まで足を伸ばした.前から、一度歩いてみようと思っていたところである.
静岡と清水を結ぶ電車の線路に面したちょっとした広場の奥に大きな鳥居があって、その前に立つと不意に空気が変わり、萌え出る新芽の、どこかしら生々しいむせ返るような匂いが押し寄せてくる.生命の沸き立つ匂い.
ほんの小さな子供の頃に、確か行ったことがあるのだが、もう、その時の風景は記憶の中にも残っていない・・・
境内には大きな楠が沢山生えている.中には二抱えもあろうかという楠もあって、その新芽は、鮮やかな若草色に燃え立っていた.
木立の奥には大きな池.その周りを散策しながらさらに奥の方へ歩みを進めると、向こうの木々の根元で、小鳥たちの、枯葉に埋もれた餌をついばんでいる影がしきりに動きまわっている.
小走りに走って不意に飛び立つ背黒セキレイは、池のほとりの大きな岩に降り立って小刻みにその尾を上下させて・・・
枝から枝へと飛び回っている茶色の鳥はツグミだろうか?
ベンチに腰をかけていると、吹き渡る風に楠の若葉がさわさわとひとしきり乾いた音を響かせて青くさい初夏の匂いを運び木漏れ日を揺らめかしている.
私の中で、今日から初夏が始まった・・・突然に季節は変わる・・・
忙しく仕事をしているうちに、春は過ぎ去り・・・私も過ぎ去る.
明日の朝、窓を開けたらきっとみかんの花が香っているだろう.軽やかに過ぎ去っていく私の“時”・・・
振り向くと、木立の向こうに護国神社の屋根が見えている.緑青を吹いて青く染まった大屋根の描く緩やかなカーヴ.廊下を渡る巫女たちの袴の緋色の鮮やかさ.
ここは魂の宿る場所だ.
木立に見え隠れする慰霊碑の数々.かつての大戦で失われた命の思い出.最近になって植樹されたらしい、か細い木が、その前に立っている.その木に付けられた木札によると、それは個人の寄贈だ.
思い出の中に息づくかけがえのない故人は、その思い出を抱く個人の死とともに朽ち果てる.その思い出を、木々に託すのか・・・
そうやって思いを託された木々は、やがて二抱えもあるような大木となるのだろうか・・・
ほとんど人気のない境内は、電車の線路一本を挟んだだけの国道の騒音を遮断して静まり返っている.
時すらが、ここでは緩やかに流れている.
T.T氏から、電話をいただいた.
「二度目の脳梗塞で倒れましてね、ボクは、とうとう、歩けなくなってしまいました.」
受話器の向こうから流れ込んでくる、どこか弱々しい声に、一瞬息を呑んで、私の口からは言葉が出てこない・・・
T.T氏は、私の七宝をこよなく愛してくださって、20年位前から退職するまでのほぼ10年間に渡って、随分可愛がっていただいた.
その頃の私は30代半ば、夢中になって自分の力に余る作品に遮二無二取り組んでは挫折していた頃.彼は丁度今の私の年齢だったのだと思う.仕事上のお付き合いを越えて、展覧会にご一緒したり、随分分不相応な料亭なんかに連れて行っていただいたり、銀巴里でシャンソンを聞いたり飲みに行ったり・・・
「九鬼さん、時には莫迦莫迦しい贅沢をしないといけません.贅沢は時として作品を磨くんですから.」なんて言ってくださって・・・その贅沢が私の作品を磨いてくれたのかどうかは分らないが、私にとって大切な一時代だったことは確かである.
今の私の年齢、50代半ば・・・その年齢に自分が到って、あの頃のT.T氏が何をどう考えていたのか、私の中にある遮二無二頑張っては挫折しているその痛ましさをどう捉えてくださっていたのかが、だからこそのあの暖かかった眼差しがわかるような気がするのだ.
ありがとうございました.充分すぎるほど育てていただきました.感謝の申し上げようもございません.
近々、一度お見舞いに伺ってこようと思っている.最近の作品を持参して、見ていただきがてら、ちょっとお話をしてこようかと思っている.
お目にかかるのが少し怖くもあるけれど、やはり、お目にかからないで終わってしまったら、私は深く後悔するだろう.
時は流れる.人は老いる.その影にはじめて本当に気付く年齢だね、50代とは・・・だからこそ、自分より若い人たちの持っているものに、心から暖かく接することのできる年齢かもしれない.
育っていって欲しい、悔いのないほどまでに“生きること”に取り組んで、持てるものを全て実現して欲しい、時はあまりにも早く過ぎ去るのだから、と・・・
或る種の悲しみを込めて、欲も得もなく心からそう思える年齢なのだろう、と・・・
今、私も、その年齢にある.
一昨日の金曜日に、かかりつけの病院へ行ってきました.
別に体調は悪くないのだけれど、また顔に紅斑が出てきちゃって、しかもいっぺんに3個も〜〜
自覚する体調の悪さはないとしても、やっぱり危険信号かもしれないし、これからは日本伝統工芸展の作品制作で、意識しないで無理をしちゃう時期だから、ステロイド剤もらってこようと出かけたのです.
そうしたら、私のホームドクターのK先生、急病のため休診だって・・・どうしたのかしら? こんなこと、初めてよ.
そろそろご高齢だって事かしら…何だか、心配になっちゃった〜 まァ、私の薬はいつもの薬だから、すんなり出してもらえて、そっちは良かったんだけど.これも、ちょっとショックな出来事でした・・・早くお元気になられると良いけど.
まァ、それはさておき、今日は朝から作品の下地作りでした.
今年は、図面だけで素地を注文したら、出来上がってきたのを見ると予想よりも大きいんだわ・・・
不思議なことに、作品の大きさにはある限界点みたいなものがあって、それを下回るとやけに小さく見えたりするし、それを上回るとやけに大きく見える.
まァ、今更仕方がないからこのまま作ります.柄や色彩を良く考えて、図体が妙に大きく見えないようにしなければ・・・
ま、今のところは順調に、夕方6時くらいまでかかって、下地焼きと、試し焼きの植線、済ませました.
いささか、お疲れ〜〜ですぅ〜 と言いながら、今年の分の制作日誌も作ってアップしちゃいました.(^^ゞ
お暇な時には覗いてくださいね.
http://oniko-showchan.hp.infoseek.co.jp/act03_summer.html
さて、今夜はワイン飲みながら、CDでもかけての読書三昧とまいります〜〜
今日は朝から意気込んで試し焼きをしたけれど、見事に失敗〜〜 やれやれ・・・
焼きあがったものを見て、げーーーーでしたぁ! こりゃイカン、またやり直しです.あははは 予定は未定にして決定ならず、ってところだね.思ったようには行かないもんだ・・・
挙句の果てに、昨日、急にCDコンポが壊れたのか、音が出なくなっちゃって、あーー、ついてないや〜〜
だから、今は下のPCでCDを聞いています.上のにはサウンドカードが入っていないし勿論スピーカーもないからね.
まぁ、もう寒くはないから当分下のPC使うことにします.
さて、気を取り直して、明日からまたがんばります〜
昨日は朝から東京へ行ってきました.
午前中は浅草橋辺りのアクセサリーパーツを売っている店を廻って、ちょっとアクセサリー用のパーツを仕入れてきました.
何年ぶりかに訪れた問屋は随分様変わりしていて、今は、ビーズ手芸が大流行だから、もうほとんどビーズ屋さんみたいなものになっていて・・・お客さんも若い子から年配の人まで本当に一杯でした.びっくりしちゃった!
これじゃ、アクセサリー業界も大変だわ・・・安い七宝のアクセサリーなんて淘汰されちゃうに決まってるよね〜
まァ、私の七宝のアクセサリーは趣味で作っているようなもので、それを売ったりはしていないのだけど、それを仕事にしている人たちは、多分ご苦労でしょうね.
でも、まァ、これも一時のものでしょうよ.あんまり惑わされずに、いいものを作るように技術と感性を磨きつつ本当に良い物で頑張っていくしか方法はないよね・・・いろいろ考えさせられちゃいました・・・
それから、今度は今回の上京の第一目的の、以前に書いたT.T氏のお見舞いに埼玉県の川越市まで行ってきました.
池袋から東上線に乗れば近いのに、知らないものだから埼京線に乗ったりしたので、着いたのは2時半近く.
やはり足がかなり弱っていらっしゃるようでしたけど、後はもとのままで、ちょっとその意味では安心致しました.最近作ったガラス胎七宝を見ていただいたりして、奥様とも楽しくお話できて、本当に良かった〜〜
それから、5時前に川越を後にして、今度は東上線で池袋に戻り、10人展の時に注文をいただいていたカフスが出来ていたので、児玉氏にお渡しするべく、市ヶ谷で待ち合わせ.二人で夕食後に彼の行きつけのルエルというシャンソニエで、シャンソン聞きながら水割りを飲んで.児玉さん、とても、歌、お上手でしたよ〜〜 感心しちゃったよ!
大学時代の文芸部仲間だったんだよ、ってご紹介してくださたので、ルエルのママの堀越マヤさんが、沢山シャンソンをプレゼントしてくださいました.ばら色の人生・時は過ぎ行く・百万本のバラ・・・
学生時代の友人はとてもいいものです.すぐに昔の気分に戻っちゃって打ち解けて〜〜いいオジサンとオバサンで、すっかり盛り上がっちゃったよね〜〜本当に心から楽しゅうございました、ありがとう!!
児玉さん、カフス、なくさないようにネ〜〜 といっても無理かな? ヨッパではずしたりすると、本当にすぐになくなっちゃう.私もヨッパでどれだけイヤリング無くしたか・・・あはははは
で、この間と同じく、最終の新幹線で12時近くに帰宅でした.
今日も、だから、仕事しながら、昔のシャンソンのCD、引っ張り出していっぱい聞いちゃいました.
エディット・ピアフ、イヴ・モンタン、やっぱりいいね・・・どこか切ない気分にさせますね〜
今朝7時から釉薬を差し始めて、先ほど3時に蓋の施釉、終わりました.8時間.でも、昼食時間と、そして、yuuちゃんからの電話で、正味は7時間余りというところです.現在は、余熱しながら、炉の温度が上がるのを待っています.
yuuちゃん、お教室展直前だし、作品作りもあるし、忙しすぎて、“センセから元気を貰いに!”電話してきたんだって.(^.^)/
そうですよね.ものを創る仕事って孤独な作業だから、時々、どうしようもなく人の声が聴きたくなる事があるのよね.
それも、単なる人の声じゃダメで、やっぱり同じように頑張ってる人の声がね〜
ひとしきりおしゃべりして、大笑いしたりして、お互い頑張ろうね!! って.
昨日は陶芸教室で、成毛ちゃんのところに行って、こんちは〜と言うと、顔を出した成毛ちゃんが、すかさず「ねえさん、作品順調に進んでるか?」 って・・・
「うん、まぁまぁいいかんじだよ! そっちは?」
「天気がこんなだから、乾かなくってしょうがねぇや.いやんなっちまう.」
毎度のこと、この時期は顔を合わせるたびにこんな会話が始まるのです.
大抵、秋の作品に取り掛かる時期は同じくらいからだから、気軽に自慢したり愚痴ったり・・・仲間っていいものですぅ〜 お互い元気のもらいっこです.
で、お教室でコーヒーカップなどを作りながらも作品の話.
○○の作品は、エロティックじゃないんだよなー それが悪いんだよ〜 なんて成毛ちゃんが言い始めて、他の生徒さんたちは目を白黒させていましたけど、私は納得!
そうだよね、作品ってのはエロティックじゃないとダメだよね.エロティックでなおかつ品格がないといい作品とはいえないよね、なんて.
「おぅ、だから俺の女遊びもひたすら作品のためなんだぞーー」だそうな・・・あはははははははは!! 最後はみんなで「おぉ〜我田引水だ〜!」と、転げ廻って大笑い〜〜〜
そんな会話をしながら、大学教養部だった頃のことを思い出しました.
哲学の佐々木先生が講義の中で、「美とは調和です.」とおっしゃって、私は、美とはもっとエロティックなものだと食ってかかり・・・先生、苦笑していらっしゃったっけ・・・それ以来、随分可愛がっていただきましたけど〜
あの頃の過激さと同じようなもんだな、今も・・・
さて、そろそろ焼かなくっちゃ.エロティックな作品に焼きあがってくれるかしら・・・??
結果は夕食後に制作日誌のほうでどうぞ〜〜(^^ゞ
あーーー 今になって、迷い始めちゃった・・・
今年の作品、すごく気持ちよく仕事が出来て、外側は結構気に入った出来栄えなの〜 そうしたら、今度は内側が気になりだした・・・
今、全体の二番差が終わったところだから、内側に手を入れるとしたら、只一回、今しかないんだ〜〜
昨日は東海伝統工芸展・静岡展の搬入と飾りつけが夕方6時から・・・と言っても会場の設営が遅れていて結局のところ7時まで待たされて、帰ってきたら疲れちゃって10時には寝ちゃったのね.だからまた今日も5時に目がさめて、6時から身のほうの二番差を始めて昼前に終わって、そのまま、蓋の三番差に入ろうかと言う段になって急に内側が物足りなくなった・・・
さっきから、もう、1時間余り、CDかけながら、家の中をうろつきまわってるんだ〜〜
うん、アイデアはあるのよ.モヤモヤと浮かんでる! だけど、そのアイデアに飛びついていいのか?? 煩くないかしら??
やりすぎた仕事の煩さに陥らないだろうか?? 考えなくっちゃ・・・ これはミューズ様のお告げかそれとも私の思い込みか・・・
そこが問題だよ〜
もうちょっとで炉の支度ができる.とにかく、身のほうの二番差を焼き上げて、それからしっかり迷い続けることにしよう.
まだ、充分時間はあるのだから・・・
あーーー 今ごろになって迷うなんて、私の仕事って、やっぱり、詰が甘いんだなァ・・・反省だよ・・・