釉薬は腐る(酸化?)と書いてありました。あるんですよねぇ。長い間使ってない釉薬が・・・。どうしても気に入った色というか使う色が偏ってしまいます。
腐った釉薬というのはどのような症状になるのでしょうか?(とりあえず色見本で確認したいと思います。)
また、正しい保管方法を教えてください。ビニール袋のままクッキーの空き缶に入れたものもあります。やはりガラス瓶が良いのでしょうか?
釉薬を水洗いしていて、何回洗っても妙にカスが浮いてくる、と言う経験はありませんか? それと、透明釉薬なのに焼成すると半透明みたいに濁って焼きあがったり…
両方とも、釉薬が「腐って」いるからなの.風邪を引くと言う人もいます.
これは、表面的に空気中の水分やその他の不純物と化合しちゃってるってことで、乳鉢などに入れて、力をかけずに乳棒の重さだけで、時間をかけて一皮剥いてやると直る場合もあります.
正しい保管方法は、湿気厳禁と考えてください.特に水洗いした後の釉薬は、使わない時でも時々洗ってやったり、干からびないように面倒をみてやることです.
水洗い前の釉薬をクッキーの缶に保管するなら、ついでに乾燥剤もいれておくと良いですね.
今回は素地の表面処理について教えてください。
小さいアクセサリー等を作ることが多いので素地は市販の材料(丹銅)を使います。
表面処理はスチールタワシにクレンザーをつけてゴシゴシ洗います。
表面処理の目的は汚れや油を取ることですよね。
本を読むと希硫酸や灰を使って処理する方法が載っています。やはりその方が望ましいのでしょうか?
スチールタワシを使うと表面に細かい疵が付きますがその方が(ひっかかりがよく)釉薬が滑り落ちなくていいような(?)気がしていたのですが間違いでしょうか?
ハイ、それでいいと思います.
大きなものや、立体などはそれでは汚れも油も落としきれませんから、油焼き、酸洗いをします.灰を使うのは、油落としのためです.タバコの灰も、強力な脱脂作用がありますよ.磨いても油が取れないときは試してみて下さい.
表面のこまかい傷は、釉薬の引っかかりには、余り役に立たないと思うけれど、透明釉薬を乗せた時には光が銅板の表面で乱反射してくれるので、深みが出ます.なるべく均一な細かい綺麗な傷をつけるつもりで磨きます.
私は、アクセサリー用には古歯ブラシにクレンザーをつけて使っています.スチールウールだと、汚れて後の始末が面倒だから.(^^ゞ
素地の表面処理のつぎは裏引ということで・・・
額絵のような平らなものの裏引についてですが最初の頃は裏引して表盛りをして網に乗せて焼くと額絵の裏は金網のあとがくっきり、金網は釉薬がべっとりで使用不能という有り様でした。
クラに乗せてもクラがくっついてしまいます。雲母にのせてもだめでした。以来、アールのないものは敬遠しています。
※平らなものは片面ずつ処理する(焼く)のが原則ですか?
片方ずつだと薄い銅板を使うとたわみそうで・・・しかしそこでこてを使えばいいということになるのでしょうね。Q&Aで知るまでこてを使うなんて思いもしませんでした。今度試してみようとは思っていますが。
平らなものも、基本は表と裏は同時焼成です.片面焼成はしないほうがいいでしょう.片面ずつの焼成ですと歪みます.歪みは割れや貫入(ヒビ割れ)の元ですから
.
で、勿論、クラ台に乗せて焼成します.多少クラ台にくっついても仕方がありませんね.大きくはがれた場合はその都度補修しておくことです.クラ台の大きさを、作品にあわせるようにしてください.慣れるとそれほどはくっつかないはずですよ.
裏引きを行う理由を教えてください.
七宝の素地は金属(金・銀・銅など)です.金属は温度によって膨張、収縮しますよね.
勿論、七宝釉薬にも鉛丹を加え、ある程度の膨張率を持たせているのですが、やはり差があるわけで、片面に金属が剥き出しになっていると、その膨張係数の違いから、時間が経つにつれ、ストレスが生まれて、貫入が入り易くなってきます.
ですから、裏面にも釉薬を掛けることによって、金属の膨張・収縮をある程度押さえ込むようにしているわけです.
それと共に、やはり膨張係数の差から来る焼きゆがみの防止でもあります.
焼き歪みもまた、貫入の原因の一つです.
つまり、七宝は、如何に焼きゆがみが来ないように焼き上げるか、と言うことが大問題なのですよね.
大きくなればなるほど、また、形が変形であればあるほど、裏引きの出来・不出来が作品の完成を左右します.
たかが裏引きと侮らずに、丁寧に作業してください.
不透明白の釉薬には、銅白・書割白・下引白などと様々ありますが、やはり書割には書割白を使うべきでしょうか?
同じ白でも、成分の違いからそれぞれ性質が違います.
書割に銅白を使うと、銅白の性質上、上に透明釉薬をかけたときに噴釉し易くなります.そこで、成分を変えて噴釉しにくい性質を持たせたものが書割白です.幾分かメッシュも細かく出来ている場合が多いようです.
下引白は、軟化度を幾分高めに設定して固めに作ってあります.熱に強くなりますから、銀箔を張る場合の下地として、丈夫に出来ています.但し、これについては各メーカーでけっこうばらつきがあるようです.ですから、一つのメーカーに絞って、それに慣れるのが一番でしょう.
したがって、書割でも噴釉させたくないのでしたら書割白を使うべきでしょう.但し、絵によっては、噴釉させた方が面白いという場合もありますよね.その場合は銅白を使います.
書割をする場合、上手に書き割れずに、線の周りが崖くずれして汚くなってしまいます.うまく書き割る方法はないでしょうか?
多分、糊の濃さに問題があるのではないでしょうか? 糊はCMCを使っていらっしゃると思うのですが、書き割る時に力を入れてガリガリと書き割るようでしたら、糊が濃すぎます.スーっと力を入れずに書き割れる糊の濃さが理想です.
そのためには、次のような分量で糊水を作ってください.
コップ八分目位の水に対して、耳掻きで軽く1杯です.但し、CMCは水になかなか溶けにくいので、前日に作っておくことです.CMCは化学糊で、腐りませんからいつもその濃さで作っておくと良いでしょう.裏引き釉薬にいれる糊もその濃さです.
そんなに薄い糊でも、裏釉は落ちないのですか? もっと濃い糊を入れても落ちるんですが.
糊に頼るのは止めましょうね.良く、裏引きが落ちるからと言ってどんどん糊を濃くして、どろっとした状態の裏釉を使っている人を見かけますが、これは、完全にカン違いです.
どれほど糊を濃くしても、釉薬の乗せ方が悪ければ裏釉は落ちるものです.
釉薬はホセで乗せるものと思っていませんか? 釉薬をちゃんと乗せるのはホセではなく、水の力なのです.水をたっぷりと、表面に水の膜ができるくらいに使ってください.ホセは、その水の表面を叩くものです.そうすると、水が揺れて釉薬がおさまる.そういう乗せ方をした釉薬は、釉薬それぞれの粒子の密度が高くなっています.つまり粒子同士の接点が多い.だから薄い糊でも接着力が高いのです.(但し、綺麗に施釉したあとはすぐにティッシュなどで余分な水分は吸い取りましょう.それでないとどんどん流れてしまいます.)
そういう乗せ方をした釉薬は、見た目にも滑らかな状態です.施釉後の表面がガサついている時は糊を濃くしても効きません.
また、濃すぎるCMCは、発色にも悪い影響を与えます.
糊に頼らずに、正しい施釉法を身につけてください.アクセサリー程度でしたら、ウチの教室では裏釉に糊は入れません.それでもちゃんとみなさん焼き付けますよ.
今日は「ぼかし」について教えていただきたいのですが・・。
手法がわからないのでぬり絵か色紙を貼ったようなものになってしまいます。
釉薬を混ぜるのでしょうか?
それとも焼き重ねるのでしょうか?
いくつかやり方があるのですけど、書き割り向きのやり方を書いてみますね.
釉薬A→Bへ向かってぼかす場合、A:B=2:1.1:1、1:2、と、混ぜる分量比を変えた釉薬を用意して徐々に薄い色に移していってみてください.
あくまでも、3種と言うことではなくて、何種類用意をしてもいいわけですし、細かく分けたほうが自然な感じになることは言うまでもありません.
書き割りの場合はこの技法が一番良いでしょう.
分量比によって作った釉薬は、一度試し焼きをして、色見本を作りためておくと何かと便利ですよ.色によっては、混ぜた時に勝つ色・負ける色があります.1:1で混ぜたから中間色が出ると言うわけでもないようです.
そのあたりは、経験を積むつもりで、色見本を作りためてみましょう.いろんなことがわかってくるはずです.
もうひとつの方法があります.塗り重ね.
薄い方の色を前面に塗って焼成.次に濃いほうの色を重ねて、境目は充分に自然に消すように、塗り端をぼかします.
水が十分にある状態でやれば、綺麗にぼかせます.
ただし、表が部分的に厚くなりますから、裏引きはちゃんと出来ていないと、割れたり、焼き歪みが来るかも知れませんね.
その場合は、裏引きを点検して、裏を直してから歪みを直すようにしてください.表だけいじっても直りませんよ.
真鍮線を使用する場合の注意点というのはあるのでしょうか?
私は真鍮の平線は割りと好きでよく使うんですが、焼いているうちに線に接している釉薬がはがれるというか、めくれるというか、はじかれるというか、線に沿って部分的にそんな風になってしまうんです。
これは何が原因なんでしょうか?
対処法はあるのでしょうか?
A:
真鍮線は、銅と亜鉛の合金です.つまり、丹銅よりも亜鉛の量が多いものと考えてください.
で、七宝.この子は不純さを嫌う我儘もの.
銅・銀・金、素地としての金属は、どれに関しても、とにかく「純」であることを要求する.
銅なら丹銅(九一丹銅といって、亜鉛分は10%)までが七宝の許せる限界.銀は99.99%、つまり、Four nine.金は最低18金以上の純度が必要なのね.だから、逆に素地金属の純度の保証になってるくらいなの.
だから、真鍮線を焼き付ける場合は、焼成回数と釉薬の厚みの問題になるわけです.
焼成回数を増やさない・釉薬を厚盛りしない.それ以上の対処方法はありません.一回焼成でおわり! それなら何とか持つでしょう.
真鍮線ではなくて、銅線を使ったら? 銅線ならば大丈夫よ!
打ち出し銅板にも、色の赤いもの、黄色っぽいもの、裏がガサガサした感じのもの、つるっとしているものと色々あるのですが、それぞれ扱いに違いがあるのでしょうか?
金属素材の面から言うと、赤いものは「純銅板」 黄色っぽいものは「丹銅板」です.
「丹銅板」は、九一丹銅(くいちたんどう)と言って、銅に10%の亜鉛が混ざっています.
丹銅板の特色は、銅の持つ色の赤味を消して、透明釉薬が発色しやすいようにしてあることです.直接施釉しても発色します.ただし、焼成回数が増えると亜鉛が表面に浮いてきますのでブツブツと汚くなります.
焼成回数が多い時は「純銅板」を用いるべきです.
また、製造方法の違いからは、裏がつるっとした「プレス板」と、裏ががさついた「電鋳板」とに分けられます.
電鋳板は、その製造方法から純銅板です.
純銅板の特色は、不純物が含まれないのですから焼成回数が増えても大丈夫だ、ということです.ただし、これは色止めという工程を踏まないと、赤透は発色しません.黒く焼きあがってしまいます.純銅板の場合は色止めしてから使いましょう.
色止めって、一体何ですか?
これは難しいの.言葉に書いて何処まで通じるか、ちょと自信がないんだけど…
まず、色止め釉の役割とは
@純銅板の赤みを消すこと.
A純銅に反応してしまう釉薬の反応を防ぐこと.
その2点が大きな役割だと思います.
Bその上、高温焼成に耐えられる釉薬であることも大切.
たとえば、0.5紺青とか、下引25紺青、ゴールド、白透、5-7紫などのような淡色の釉薬です.メーカーによって名称が違いますけど…
それを、きわめて薄く施釉する.(葉書の厚み!)そして高温焼成.900℃くらいで窯変釉の焼成みたいにネ.焼き上がりが照りがあって、キラキラしていて、綺麗に透けていて色がついていないことが大事.
この時、釉薬を厚く盛ると、例えば0.5紺青ならば青く焼きあがってしまう.これでは何にもならないのね.見た目には白透を焼いたのかな? ってくらいでないと、次に乗せる釉薬の発色を妨げることになっちゃうでしょう.
だから、前にも書いたように、たっぷりの水を使って、薄く滑らかに施釉して、思い切った高温でチョット長めに焼成してください.そして、色止めが出来たら、後は彩色することになります.
もう最後と思うの電気炉と自分の耐用年数を考えると更新の時期としても悪くないかな?と考えます。で失敗したくありません。
生徒さんに薦められているようなメーカー・機種がありましたらいくつか教えていただけないでしょうか?
炉内の面積が広くても、高さが余りないものは焼きにくいから、すすめません.
余り小さなものも、炉内の温度ムラが出やすいから、予算内でなるべく大きいものが欲しいよね.
http://www.shirota-denki.co.jp/furnace/index.html
ここあたり、見てくださいな.
で、新規購入したら、「慣らし運転」してくださいね.
スイッチを入れて、600℃くらいまで上昇したところで、一旦スイッチを切り、冷ましてください.常温まで、ネ.
次からは、もう大丈夫.普通に使ってください.
炉壁を固めるための接着剤のようなものを、焼き飛ばすってわけ.ちょっと臭い.それをせずに焼成すると、ガスをかぶって、発色が悪くなりますよ.ご注意くださいませ.
実はこてについて質問があるのです。
額のような平坦なものを制作する場合、個人的に酸洗いの酸を入手できない状況にあるため銅板の切り出し時に両面を同じ位たたくんですが、それでも焼き焼きしているうちにたわんじゃったりします。
そこで苦肉の策で熱いうちにこてで矯正してるんですが、(それもホントのこてがないのでお好み焼き用のへらの二刀使い・・・涙)
銀巻きの銀線の場合は焼くたびにこてをあてて良いのでしょうか?それとも最後だけで良いのでしょうか?
変形したときの直しですね? 私は左官屋さんの使うコテを使っています.後は鉄板に手をつけたものとか.アクセサリー程度の小さなものでは金槌を使ったりもします.
銀線を立てたものは、銀線を立てて第一回目の色差しが終わった後からは、一回毎に変形の修正をしています.色差しがしていないものは銀線が痛むので、この段階では修正しません.
変形が大きくなってしまうと、ひずみを直すことによって後からひび割れが入る可能性があります.
ですから、とにかく一回毎にマメに直すのが一番です.
で、ついでに酸洗いの酸について.
薬局で、硫酸、買えませんか? 日本だと、ハンコが必要です.でも、これは劇薬ですから、保管その他がタイヘンです.そこで、塩酸系のトイレ洗浄剤(例えば、サン・ポールなんか)で、代用することを考えたら如何でしょう?
銀が綺麗に見えるコツなどあれば教えて頂きたいのですが・・・
美術関係のコンクールがありまして・・・七宝自体は何回か経験はあるのですが、銀七宝は難しくて、釉薬を乗せすぎたのか銀が綺麗に出なかったんです。
銀箔の焼付けは、簡単なようでいて難しいのです.
注意点を列記してみましょう.
・まず、下地、これは下引き白とか、銀張り白とかを使いますが、どのメーカーの釉薬かによって、随分違いがあります.従って、焼成するときに何度で炉に入れたか、どのくらいの時間焼成したら融けたかをきちんとメモして置くようにしましょう.勿論ピンホールがないようにしてください.
・銀箔は、焼きなましをしてから、手で軽く全体にしわを入れてちゃんと元の大きさに伸ばしてから、真鍮ブラシなどで満遍なく叩き、ガス抜きの細かい穴をあけて置きます.しわを入れることでその上にかかった釉薬を通して光が乱反射をいますから、綺麗に輝くのです.
・それを下引き白を焼き付けた銅板に巻き込んで、先ほどメモを取った焼成のとおりに焼けば良いのです.下地釉が融けることで銀を接着するわけです.
・良く、銀箔は熔けるからと焼成温度を低く抑えたり、或いは焼成時間を短く抑えたりする方がいらっしゃいますが、それは間違いです。銀の融点は961,8度ですから、本来はその温度まで銀は熔けません。しかし、もっと低い温度でも焼き付けた銀箔が熔けてしまうことがあります。その理由は下引き白を焼き付けた時にピンホールが出来ている場合です。金属は合金になると融点が下がるという性質を持っていますから、ピンホールのある場所とは銅がむき出しになっているわけで、ピンホールの上に乗った銀箔はその部分で銅に触れて合金になり融点が下がるので熔けてしまうということです。下引き白にピンホールが出来た時にはもう一度ピンホールがないように焼き直してから銀箔をまくようにしてください。
・それから色釉薬をかけますが、銀と反応して変色する色がありますから、それには注意してください.また、各釉薬は十分に水洗いをしたものを使いましょう.釉薬の洗いが足りないと色が濁って半透明上になりますから
と、大まかな注意点を挙げてみました.細かい注意点はそれこそ山のようにあって、書ききれません.また、なかなか言葉で表すのが難しいと言うこともありますしね.やってみて分からないことがあればまた質問してくださいね.
七宝ではよく糊を使います。銀箔を貼るとき、銀線を立てるとき、釉薬に混ぜて、etc...
ところが、これはかなりヤバいことであって、糊の引き起こす問題はかなりあるわけです。
たまに単発の講習会などを頼まれて出かけてみたりすると、参加者の皆さんの釉薬の中に糊が入っていたりして、その濃度にびっくりすることがあります。
わりと皆さん、糊のことについては軽く考えていらっしゃるのかも…
糊から来るトラブル回避のために、今回は糊の種類とその使い方を記述してみます。
これは皆さんが一番使っているポピュラーな糊ではないかと思います。 化学糊ですから腐りません。高温焼成できるものには問題なく使用できます。 釉薬に混ぜるときには、耳掻き1杯くらいの量を約150ccくらいの水に溶かして使用します。 なかなか溶けにくいものですから、前もって作って置かれた方がいいでしょう。 但し、高温焼成できないものについては「糊ジミ」が出来ますので、立体有線には不向きです。 |
立体制作のとき、釉薬に混ぜて使用します。 海藻から作られています。化学糊ではないので炊き上げたものは腐ります。 フノリの炊き方は、以下を参照してください。 |
フノリは、写真の通り、板海苔みたいな状態で売られています。
10センチ角程度の大きさに切り分け(私はこのフノリを6等分して使います。)その切り分けた1枚を約20分程度、180ccの水に浸した後、弱火で、煮上がりが元の180ccになるように時々差し水をしながら20分くらい煮ます。
煮あがった段階で、さらし布のような目の詰まった木綿の布で濾します。
そのとき、時間を掛けて自然に落ちてくるものを使います。気を短くして絞るとアクが出易いので注意してください。
濾したフノリ液の分量を量り、その5倍の水を加えます。これを「裏用」の釉薬に混ぜる糊として使用します。
表の釉薬に入れる場合は、この「裏用」を倍に薄めて使います。
かなり腐りやすいものですから、私は「裏用」の段階で小分けにして冷凍しておきます。
くれぐれも、冷凍庫の中で「出汁」と勘違いなさいませんように〜〜 ウチの生徒さんの中で、冷凍した出汁と間違えてフノリで味噌汁を作ってしまった人がいました〜〜 不味くて食べられなかったそうです…(泣)
これは植線に用いる糊です。シランの根から作った植物性の糊で、これも腐ります。 使い方は、小皿に耳掻き1杯程度を出し、2〜3滴水を加えてから、よく粘りが出るまで練って、粘りが出たら小匙1杯の水で薄めます。 折りあがった銀線を素地に立てて、その脇に面相筆で軽くつけてやります。乾けば着きます。 くれぐれも、折った銀線をドボンと糊水に漬けて置いたりしないでくださいね… |
最近出た糊です。私は使っていないので、正確な所ははっきり言えませんが、マチエールさんでの講習会で「ぐいのみ」を制作したときに使用しました。そのときは問題なく使えました。 講習の時には、杯1杯程度の水に1滴加えて、釉薬に混ぜました。化学糊で腐りませんし、使い勝手はいいのかもしれません。 その後、気化力が強いので釉薬に混ぜて使っても糊ジミは出来にくいこと、しかし同時に立体の垂直面での植線に使うと銀線がバラバラと落ちやすいとの情報を入手しました。立体の植線に使う場合は「合子」どまりにしたほうが無難かもしれません。 |
各種糊については
マチエールさんにお問い合わせください。
電話番号は 03−3947−6631です。
白笈に関しましては、現在なかなか入手困難になっているようです。
手持ちがありますので、ご希望の方にはお分けいたしております。
Q&Aの入り口より、メールをいただければ折り返しご返事申し上げます。