最終更新日 ; Thursday, 01-Aug-2002 00:00:00 JST

2002・3月


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 水戸黄門的社会 2002/03/01


すごいですね、鈴木宗男サン、色々出てきてますね.自民党からは離党勧告がつきつけられて、自民党の国会議員は誰一人宗男サンの擁護をするわけでもないし、もうマスコミではボロクソ…出てくる写真も映像も、選んだように悪人面ばっかり.その所為か、橋龍サンは心臓の手術で入院、友人の立場から擁護発言をした松山千春サンには、ファンから抗議殺到ですって.
この世の悪役を一手に引き受けちゃったという感じです.

でも、こういう感じも、私は嫌い.水戸黄門じゃあるまいし、世の中善か悪か、黒か白か、ってもんじゃないでしょ? 全人格まで否定するような感情的なものの言い方は慎むべきだと思うのですよね.人って皆、善人の部分、悪人の部分を両方持ってるものでしょ? 良いことをしながら悪いことをしてるって所、多かれ少なかれみんな持ってるんじゃないの? 私にもありますもん.

白か黒か、じゃなくて、その両方が入り混じって、どことなく灰色ってのが、人なんじゃないかしら? 「テメェだけ美味しい所を食いやがって!」 って感じを受けたりするのね.それってやっぱりどこかみっともないよ.
良い所、悪い所、両方をちゃんと認める.で、悪い所は糾弾すれば良い.良い所はちゃんと評価すれば良い.ミソもクソも一緒くたで、彼は悪人! 潰しっちまえってのはなんだかいただけないよ…

宗男サンだって、かつては杉原千畝の名誉回復に、随分貢献していて、杉原千畝記念館の名誉館長にもなってる.もっとも記念館の方はそれで困ってるみたいだけど、それで困ってしまうという社会の風潮はなんともはや…それはそれ、これはこれ、だと思うんだけどネ.それが正当な評価ってもんでしょ? 彼がしたことの功罪の両方を冷静に評価できなければ、いつまでたっても日本は良くならないって気がします.スケープゴートに気を取られて見るべきものに目が行かなくなっちゃうってのが一番怖いですよね.少なくとも現代には、印籠を出して善悪の裁決をしてくれる水戸黄門なんていないんですから.
マスコミから大衆からみんなが水戸黄門になっちゃうの??

で、がらっと話は変わりますが、弥生3月ひな祭り、ってことで、お雛様を飾りました.中学生の時、修学旅行で奈良に行って、有り金の全てをはたいて買って来た一刀彫りです.もう40年も経ってるんですよね.男雛の背丈は4.2cm.でもちゃんと鼻も付いてます.きれいでしょ?



一刀彫りのお雛様




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 ちりぬるを 再び 2002/03/05


税金申告があったりして、“ちりぬるを”茶碗の最後の仕上げが遅れています.まぁ、仕方がありません.一昨日から、申告書と格闘中です! 計算はホントに苦手な上に、日々きちんとするってのも苦手なんですから.申告が終わって、スッキリしたらのんびり仕上げを楽しむことに致しましょう.

この作品、珍しく気に入っています.作ったものが作り上げたあとも気に入ってるなんてめったにあることじゃなくて…

ここのところ長い間、鬱々と心に積もっていたものを一挙に吐き出したような気がしている作品です.私、これを作りたかったんだ! って感じかなァ.
やはり、主人の死を契機に、年齢的なものも含めて、色々な意味で迷いもあったし、自分自身を再構築する必要に迫られていたのだと思います.今でも迫られているのでしょう.怖くもあるし、不安もあるのは確かなのですが、その再構築なしには二度と、個人としてきちんとおのれの足ですっくと立って、人と静かに心優しく対峙することが出来ないのかもしれないと思ったりして…そっちの方が怖かった.

で、“ちりぬるを”なんです.何もかにも心の中に積もったものを、一度、盛大に散らしてしまおう.春の嵐の中で、或いは月明かりの中で渦を巻いて終わる桜.激しくもあり、慎ましくもあり、潔くもある.そんな心のありよう…存在のありよう.
一度、ちゃんと解放しなくっちゃね! 仮に心の中だけであったとしても、鬱々となんて、私らしくもない! 盛大に散ってしまおう!! 空っぽにならなくっちゃ、って感じかなァ.
やはり、私を本当に解放するものは、“作ること””表現すること”以外にはないようです.

ガラス胎での表現で、迷っていた所も何となく出口が見えたような気もしているのです.それも、うれしいことの一つ!
まぁ、よそ様の評価がどんななのかはさっぱり解りませんけど、それとはおよそ関係なく、私にとっては本当に記念碑的作品になったような気がしています.
近いうちにちゃんとアップしますから、見て下さいネ.

最後に、私にこの作品を作る契機を与えてくださった方々に、心よりの感謝を捧げます!!





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 宙吹きガラス 2002/03/07


今日はガラス教室でした.寺澤先生に「ちりぬるを」を、持って行って見ていただきました.
で、七宝をのせる前のガラスも持って行って、こんな素地から作り始めます、と説明した所、「やっぱりそろそろ自分で吹いたガラスも使ってみれば? がんばればそのくらいは自分で出来るようになるよ.」 とおっしゃってくださって、作り方の手順を説明しながら実演してくださいました.

丁度、デジカメを持っていましたので、記録してきました.

手順に沿って、メモ代わりにアップしました.興味のある方はごらん下さい。あくまでも、私のメモですから、つまらないかもしれませんが…

ガラスを吹き竿に巻き取って、紙リンで形を整えます.長くならないように丸く成形すること.この時、余りガラスが柔らかい状態で吹くと口元のガラスが薄くなるので、通常よりは肉厚に作りたいので、ガラスの状態に留意して行う.
ちょっと長めの下球は、紙リンの当て方で丸くなります.
空気を吹き込みます.ちょっと冷め気味で空気を入れると、肉厚が全体同じようになるそうです.紙リンの手順を素早くこなしてそのまま吹くのが一番!
もう一度ガラスを巻き取ります.
紙リンで成形します.この時もなるべく丸くなるように!
素早く紙リンで成形したら、吹きます.この時もそのまま吹くと少し冷め気味なので、肉厚が均一になります.
切り取りやすくするために、きちんと括ります.
次に充分に焼いて、回しながら上に向けて、全体をつぶします.底出ししやすいように、です.底出ししてからポンテ取りをしてもらって、括った部分から切り離します.
“はし”で、口を広げていきます.
口は内側に倒しぎみにしておかないと、“こて”をかける前に広がってしまい、形が出来ません.
広がりを防ぐために、念のため“こて”で、口を押さえておきます.こてに力が入ると上手くいきません.
底に紙リンをかけて、底の角度を決めてから、再び炉の中で充分に焼きます.
紙リンで作った傾斜に“こて”をきちんと合わせて回すと、口がこての角度に沿って広がります.これで完成です.





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 椿 2002/03/10


今日の日曜日
叢に落ちた椿の花のデッサンをとる

午後からは
ラ・トラヴィアータを立て続けに2本見て…
(あぁ 愚かしくもオトコとオンナは こうやって未来永劫 すれ違い続ける)

4〜5日前から次の作品が頭の中を横切っている
ガラス胎の やはり茶碗
口のあたりから垂れ下がる一枝の椿
花は2輪

それから、落ちて蒼ざめた花が三つ
・・・逆さまに伏せ落ちている花が二つ 仰向けが一つ・・・

切り替え線をどう配置しようか…それがまだ判然と浮かんでこない

散りゆくもの
落ちゆくもの 朽ち果てるものが この頃 私の心を捉えて放さない

例えば今ごろ 叢に落ちて朽ち果てゆく椿の花
例えば真夏 緑色に変色してもなお枝に残る紫陽花

饒舌の季節は終わり 沈黙の春がやってくる
沈黙の淵に 朽ち果てた椿の花が静かに沈んでいる

私の視線は その静けさを愛する
愛するものを愛するままに 描き留めることができるだろうか・・・ 





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 Sさん・・・ 2002/03/11


今、友人のSさんから電話が入りました.ご主人が亡くなられたとの知らせでした.
彼女とは、出会った最初からなにやら気が合って・・・

それが、或る日突然、電話でご主人の病気のことで相談されて・・・なんという偶然なのか、ご主人の病気は私の主人と同じすい臓ガン.肝臓に多発転移.診断された病院も、主治医も同じ.余命3ヶ月って言うのも同じ・・・
私はそこで諦めちゃったけど、彼女は諦めなかった.と、そこが違い.

子供さんが中学生、高校生と3人.一日も長く、と、がんばったのよね.いつも明るく、楽しげにがんばってた・・・
私も彼女を見ていて、色々考えましたよ.本当に色々・・・

あぁ、どうしよう・・・涙が出てきちゃった・・・今日はもう書けないよ・・・





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 意味 2002/03/13


ゆうべはSさんのご主人のお通夜にいってきたよ
52歳だ・・・何もかも同じだった・・・本当に何もかも

高校生と中学生の3人の子供たちが
背筋を伸ばして 毅然とした眼差しで宙をにらんで座っていたよ
きっと柔らかな心で たくさんのことを真っ直ぐに受け止めているんだろう

私も18で父を失い 38で母を失い 50で夫を失った
でも それを不幸と名付ける気はないよ
それが私の人生ならば そのことにはきっとはかり知れないほど深い意味があるはずだからね

お通夜の後に
夜 入っていた仕事を終えてから もう一度 斎場に行ってきた
30分ほど ご遺体の前で彼女と語りあってきたよ

所詮 いつかは 人生は終わってしまう
逝くもの 残されるもの・・・それぞれがそれぞれの悔いに彩られて・・・

だとしたら 今日を楽しく生き抜かなくちゃね
嘆いているヒマなんかないよ まだ やりたいことはたくさんある
心を閉ざしているヒマなんかないよ まだ 出会っていない人がたくさんいる

すべてのことには きっと 深い意味がある





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 春はあけぼの 2002/03/27


随分ご無沙汰しちゃいましたね.このところ、来月11日からのアトリエ展の準備に追われてるってものあったのですが、そのほかにもちょいと熱中してることがあって…
何に? ですって? 朗読なんです.
実は、ちょくちょく顔を出してるコミュでボイス録音が流行してて、興味があったので、貰ったマイクを引っ張り出してやってみたの.なかなか面白いんだけどノイズが多くて…で、新規購入.¥680
今度のはヘッドホンじゃなくて、マイクだけ机に置くヤツ.
いろいろやってるうちに朗読が楽しいんじゃないかと思って始めたのよね.
まだ、編集までは勉強してないから、サウンドレコーダーで60秒間の録音なんだけど、これがめっぽう楽しい!
今は、古典を中心に朗読してます.日本語の美しさに改めて感動してる.
ちょっと聞いてみてください.まぁ、私はダミ声で、しょうがないし、朗読も上手くはありませんけど・・・
ここをクリックしてみてください.枕草子の冒頭部分を朗読したものです.ただし、1293BKあります.ちょっとダウンロードに時間がかかるかもしれませんが・・・ISDNで、2分半ほどかかるみたいです.
ま、本日は音声ファイルがアップできたって言うだけで、ちょっとうれしい! この音声ファイルを、どういう風に使ったら楽しいのかなァ、と、今、色々考え中です.





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 入選しました. 2002/03/30

今日、第33回東海伝統工芸展の審査発表でした.おかげさまで入選いたしました.ありがとうございました! 他に、yuu ちゃんも入選.ウチの教室の生徒さんの、鈴木香花さんも入選しました.yuu ちゃんのは、多分ご自分のHPで発表するでしょう. 鈴木香花さんの作品、写真を載せておきます.緻密な麻の葉模様の、優しげな色合いの合子です.あわせてご覧下さい. 第33回東海伝統工芸展は、5月9日〜14日 名古屋・丸栄スカイルでの展示を皮切りに、5月16日〜21日 岐阜・高島屋、5月22日〜27日 四日市・中部近鉄百貨店、5月30日〜6月4日 静岡・松坂屋 で展示されます. お近くの方は、是非ご覧下さいませ. 詳しくは、「展覧会情報」をご覧下さい.


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