最終更新日 ; Saturday, 01-Nov-2003 00:00:00 JST
私は自他共に許す大変な粗忽者で、長きに渡る私の人生は粗忽の山!
それを、いつも遊ばせてもらっているあるコミュニティの掲示板に
折に触れて書き綴っていたのですが、それがどういうわけか評判がよくて
で、気を良くして、この際、ここにも改訂版を転載することといたしました.
秋の夜長、私のアホさ加減を、お笑いくださいませ!!!
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ずっと前、まだ、30代後半の頃の話なのですけれど.
仕事で名古屋に行くために、静岡駅から新幹線に乗ろうと、改札を通り抜けたのね.
そのとたんに、けたたましく発車のベルが鳴り響きました.行き当たりばったりで、時刻表を調べていったわけじゃないから、お〜ラッキー! 待たずに乗れるじゃないの、と、慌ててベルに誘われるようにバタバタと階段を一段おきに駆け上がって・・・後一歩というところで、あろうことか最後の一段に靴の先を引っ掛けて盛大にこけちまった!
上半身はホームに投げ出された状態よ〜 ホームにおもいっきり抱きついてキッスしたの〜
ホームの脇では発車のベルを鳴らしている駅員さんが、私が乗るのを待っているかのように、ベルを鳴らしつづけてる・・・
私の顔を見ながら、よ.「はよ、乗れや〜」って感じで・・・
そこで、ふと我に返って気が付いた・・・
こりゃ、東京行きだ〜 ホームが違ってる!! なんてこった、名古屋行きのホームは向かい側だ・・・
だけど駅員さんは、相変わらずまだ私の顔を見ながらベルを鳴らし続けてる・・・どーしよう???
で、仕方がないから、おもむろに立ち上がって、悠然と服のホコリを払いながら大きな声で叫んだの〜
「間違えちまった〜 げ、反対側だったわ・・・」
多分、駅員さんは間違いなくあきれたような顔をしたんだろうと思うけど、その顔を直視する勇気はなかったから、どんな顔をしていたのかは知らない.
ふと見ると、名古屋行きのホームにもたくさん人がいて、こっちを見てるのよね・・・
仕方がないから、そのまま東京行きのホームを意味もなく端まで歩いて(いかにも東京行きに乗り遅れた振りでね!)それから引き返して向かい側のホームへ・・・
さっきのアリサマ、見てる人に気付かれませんようにと、コソコソと名古屋方面のホームへでるときには勇気が必要だったよ〜〜
名古屋行きの新幹線に乗り込んでしばらくしてから、すりむいた膝頭が痛くなりました・・・あぁ〜〜〜ぁ・・・今、思い出しても、恥ずかし〜〜〜
これは、芳紀20代の、学生時代の頃の話です〜
そのころ福岡に住んでいた私は、仲のいい友人と3人で、夏休みを利用して、京都旅行としゃれ込みました.
もちろん貧乏学生3人だから、乗るのは夜行の鈍行列車.福岡を深夜に発って、早朝京都につくというヤツ.まぁ、若いというのは元気なことで・・・今では寝台以外の車中泊なんてする気にもなりませんけどね.
チケットはちゃんと往復買って、宿の予約もして、切符は3人分のそれらを1冊にまとめてホッチキスでとめてあるってヤツ.
鈍行列車の中で大口あけてぐっすりと眠った私たちは、早朝の京都駅に降り立ち、ひとまず大あくびをしながら両腕をあげて盛大に伸びをして、さて、出発前に、列車で飲み食いした残骸のゴミをゴミ箱へ…ついでにポケットのゴミも全部捨てて、さっぱり〜〜 さぁ、でかけようか!
で、トコトコ歩いて階段を昇って、下りて、改札口で外に出ようとした時・・・げっ・・・切符がない!
私が預かってポケットに入れていた3人分のチケットは、かげもかたちもない!! うそッ・・・
あぁっ〜〜〜! さっき、ポケットのゴミと一緒にゴミ箱に捨てたかも〜〜〜!!!
で、3人は大慌て、よそさまを突き飛ばさんばかりの勢いで、階段を駆け昇り駆け降りて、ホームのゴミ箱に直行!
その頃のホームのゴミ箱は、網で出来たドラム缶状の大きなヤツで・・・人一人はすっぽり入ろうかという・・・
ゼイゼイ、ハァハァ・・・ど、ど、どのゴミ箱だっけ?? 覚えてる?? えぇ〜〜 覚えてないよ〜〜〜 ゼイゼイ、ハァハァ・・・
3人であちこちのゴミ箱に上体を突っ込んでゴミをかき回し、かきわけること数分.(・・・数分じゃ済まなかったかも・・・)
あった〜〜!!!
やっとのことで、ものの見事にクチャクチャになった3人分のチケット発見〜〜
隅っこにお醤油のシミがべったりと付いておりましたっけ.(ーー;)
もちろん、以来、一緒に旅行する時に、私に切符を預ける人は、私の周りにはひとりも居なくなったことは言うまでもなく・・・
おかげさまでそれ以来気を使うこともなく済んでおります、ハイ.
まだ、車に乗っていなかったころの話.
ある冬の午前中、歩いて近所のスーパーへ買出しに行ったと思ってくださいませ.
ついでに猫缶も買い込んだから重いのなんの、両手にスーパーバッグをぶら下げて、トコトコ、ふぅふぅ、ゼイゼイと、家に帰り着きました.
で、やれやれ・・・さて、買い込んだお肉やお魚、冷蔵庫に入れなくては、と思っている時に、ピンポ〜ンとチャイムがなって、誰か、来た!
で、スーパーバッグごと冷蔵庫に押し込んで、お客様の応対.
しばらくおしゃべりして、お客様がお帰りになった後、ちょっとゆっくりしたのね.TVなんか見て・・・
それから、ふと思い出した・・・そうだ、問屋さんの振込み、行ってこなくっちゃ.さっきついでに、と思っていたのに忘れてるわ・・・まだ3時前だし行って来ちゃおう.
で、財布、財布・・・どこに入れたっけ?? さっきの買い物の時、ジャケットのポケットに・・・ないじゃん! えぇ〜? 何でよ〜??
で、探しまくったの〜 バッグの中やコタツの周り、台所と、考え付くありとあらゆるところを探したんだけど、でもないの〜〜〜!!!
スーパーから帰るところから順にいろいろ思い出してみました.帰り道に、あまり荷物が重いから、信号待ちでかがんで荷物を道端に置いたっけ・・・あの時ポケットから滑り落ちちゃったのかな・・・他には考えられないよ、あれ以来ずっと家にいてどこにも出かけていないんだから・・・きっとそうだわ!
で、信号機のところまで走って行ってみた.でもないの! そうだよね、随分時間が経ってるものね.拾われちゃったんだ〜
まァ、お金はたいした金額が入ってるわけじゃないからあきらめるとしても、カードが入ってる! やばっ! どうしよう〜〜
で、急いでうちに帰って、まず交番に、遺失物で届いていないかを確かめたのです.
「届いていないね〜 カードが入ってるの? そりゃ、大変だ・・・銀行とかいろいろ、早く紛失したって届けないと使われちゃうことがあるんだよ! なるべく速く紛失届を出さないとね!」 と、親切なおまわりさんが丁寧に教えてくれた・・・
慌てふためいて、銀行やらデパートやらに電話して、紛失届出して、やれやれ〜〜これで一安心・・・
さて、今日はついていなかったなぁ、もうこれでオシマイ、気持ちを切り替えて夕飯の支度でもしよう〜と、冷蔵庫からスーパーバッグを取り出して覗き込んだ・・・
あったのよ〜〜財布!!
スーパーバッグの中で、ひえひえに冷えてた!
そうだ、ポケットから落ちちゃうといけないと思って、スーパーバッグの中に入れたんだっけ・・・それをそのまま慌てて冷蔵庫に押し込んだんだっけ・・・なんで今ごろになって思い出すのよ〜〜
で、また電話にしがみついて
「先ほど通帳の紛失届をお願いした者ですが、見つかりましたので紛失届を撤回したいんですけど.」
「申し訳ありませんがもう手続きしてしまいましたから、撤回は出来ません.新規のお申し込みをいただけますか??」
「げ!」
そのあと、しばらく、面倒な思いをしつつ、あちこち新規申し込みをして回りましたっけ・・・
以来、見つからないものは、ちゃんと冷蔵庫の中まで、捜すようにいたしております・・・
まだ、30代の頃、仕事で東京に2泊した後のこと、最終の「ひかり」に乗りました.
ボックス席は、私とその隣に70代も後半と思しきおばあさん.
向かい側には40代の出張帰りのサラリーマン風の男性がひとり.
「ひかり」が動き出してから、おばあさんが私に話し掛けました.
「三島につくのは何時になりますかね?」
「あら〜 これ、ひかりだから、三島には止まりませんよ.次は静岡ですよ.」
「えっ? 止まらないんですか? 降りなくっちゃ・・・」
「え、え、もう発車してるから降りられませんよ! 」
「ど、ど、どうしよう・・・ 困った・・・」
そうしたら、向かい側の男性が、おもむろに時刻表を取り出して、
「仕方がないから、静岡から下りの電車に乗るしかありませんね.」と調べだしたの.JRの下り普通列車.
「その後、伊豆まで行くから、それだとその先が間に合わないんです・・・」と、おばあさん.
「あ、それなら、下りの新幹線ですね.3分後に静岡から出るのがあるけれど.それが最終ですよ.」
でも、それは、ホームを移動しなくちゃいけません.階段を昇って降りて、向かい側のホーム.
とても、おばあさんの足じゃ間に合わない.
じゃぁ、私もその男性も静岡で降りるから、まず、私が走って、新幹線のタラップに足をかけて発車できないようにしておく、男性は、おばあさんの荷物を持っておばあさんと一緒に走る、ということに致しました.
それで、何とか無事におばあさんを下りの新幹線に乗せる事が出来ました.
「よかったですね〜! 間に合って.おばあさん一人じゃ、多分ダメだったかも〜〜」
「そうですよね.先に走るのと、荷物を持つのと、二人いたから間に合ったんですよ.」などと男性とニコニコ話しながらルンルン気分で改札口へ
.
改札口には、亭主が待っておりました.
一瞬ポカンとした表情を見せて、亭主は、開口一番、かなり大きな声で
「おまえ、一体、昨日と今日は誰とどこへ行ってきたんだ??!!」
「へ?」
考えてみたら、東京に行っていたはずの私が、あろうことか下りの東京行きのホームから見知らぬ男性と極めて親しげにお喋りしながら降りてきたわけで・・・
その後は冷や汗三斗で、説明にこれ努め・・・
亭主曰く、「人のいいのもいい加減にしろ!! びっくりするじゃないか!」ですって・・・全くそのとおりでございます、ハイ.
亭主はその後もしばらく考えておりましたが、おもむろにボソリと一言.
「オレほどの物好きは、そんじょそこいらには、いるはずないよなァ・・・」
・・・自分のその一言で、充分に納得がいったようでありました・・・
私、美人のグラマーじゃなくて、本当に良かった、助かった・・・と、その時はつくづく思った次第でしたァ〜
私は、毎月2回、友人の陶芸家のN氏のところに陶芸をやりに通ってるのネ.
N氏のところは、ウチから、東名を使うと約1時間、普通道路で行くと1時間40分くらいかかる.
で、或る日のこと、東名インターの入り口近くで、あろうことか、財布を忘れてきたことに気がついたの〜〜
げ! 東名、乗れないじゃん!
まぁ、そのくらいのことは毎度のことだから、いいや〜戻るのは面倒だしってワケで、普通道路を走って行ったのよ.
その道を行くのははじめてだったんだけど・・・言葉の通じない外国じゃあるまいし、何とか、分るでしょ、ってなもんで・・・
で、N氏のところは牧の原台地の茶畑の真中にあるのね.
途中から、幹線道路を右折して、牧の原の方へ向かう道に入ろうと思っていたわけ.
ところが、いくら探しても標識がないの〜〜〜
で、曲がるところを間違えたらしく、しばらく走ったら、なんと(!)ぐるりと回って、さっきの幹線道路に戻っちまった・・・(;・・;)
えぇ〜〜??? 何よ? 私、迷子になってるわけ???
また、延々走ってもう一度振り出しよ〜〜
今度は良く見て走ったら、申し訳みたいな小さな標識が〜
で、何とか、牧の原台地には辿り付いたんだけど、道を尋ねようにも、季節はずれの茶畑ばっかりで、人っ子ひとりどころか犬もいやしない・・・
もっとも、犬がいたって、しょうがないけど・・・
しょうがないから携帯かけたの.
「ね、ね、Nちゃ〜ん、今、榛原から牧の原に入って迷子になってるの〜 どうしよう〜〜??」
「しょーがねぇな〜 周りに何がある?」
「・・・茶畑だけだよぉ〜〜」
「何か見えたら、また電話しろよな〜〜 そこの道はそれしかないから、真っ直ぐ走れや〜〜」
しばらく行ったら、工場が見えて、そこからまた携帯かけて誘導してもらってほうほうの態で何とか辿り付いたんだけど、もう、さんざん彷徨った後だから、ガソリン空っケツぅ! 赤いランプが付いてる・・・
帰りがけに・・・
「Nちゃん、財布もないけどネ、ガソリンもないの、お金、貸して!!」
で、5000円、借金して帰ってきました〜〜
その時のお教室の他の生徒さんたち、誰も、“びっくり”すらもしてくれなかったのが、ちょっとさびしかったけど・・・