最終更新日 ; Saturday, 30-Jul-2005 22:26:00 JST

2005・7月


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 悪徳業者 2005/07/01


暑い毎日ですね。湿気も強いから、もう「青菜に塩」で、ぐたーです〜〜〜
みなさま、夏ばてしないようにお気をつけくださいませね。

ところで、ニュースによると悪徳リフォーム業者の営業マンが逮捕されたそうです。一人暮らしのお年寄りや認知症のお年寄りやらを騙して家のリフォームをさせて、かなりの金額を請求して、なんと100億円以上も荒稼ぎしていたとか・・・

3〜4年前に、今度の逮捕者が出た業者じゃないけど、ウチにも怪しげなのが来ましたっけ。
外壁のリフォーム業者でしたけどね。
「家全体をセラミックの外壁で覆ってしまう工事なんですよ。このたび静岡に支社を作ったので、その宣伝もかねて今なら半額!」
おーー“今ならお得”攻撃で来たな! と思ったから知らん顔で「一体いくらくらいで出来るのかしら?」とからかってみたら、翌日いそいそと見積もりを持ってやってきました。
一体いくらだったと思います? 650万よ〜〜!
「本当は1300万なんですが、今月中に限り半額です。」
「ぎゃはははははは どこの家が外壁に1000万もかけるのよ? 外壁代が家の建築費の半分を超えてるなんてばかばかしいと思わないの? そんな話は億単位の家を持っているようなお金持ちの所に持ち込むのね、うちみたいな貧乏人を相手じゃ話にもなんないわよ〜」
「でも、60年手入れなしにもちますよ。10年ごとの補修費を考えれば安いものですよ。」
「あはははは 何言ってるのよ。住んでる人間がこの先60年はとうてい持たないんだから、外壁だけピカピカで60年も持ったってしょうがないじゃない! 住人死して、外壁残るじゃ、全くのところお笑い種じゃないのよ〜〜 あなた、そうは思わない?」
「・・・・・・・・・・」

ま、ワケのわからない詐欺まがいの業者が横行している世の中、私も気をつけなくっちゃ・・・ 最近、ちょいボケ気味だし・・・





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 4人展 2005/07/08


6日に、「七宝表現の可能性」展の飾りつけ、昨日が初日でした。
6日の午後1時過ぎに会場に作品を搬入し、画廊主の本原さん、出品者の花岡さんと3人で展示をしたのですが・・・

とにかく、マチエールとして七宝を使っていると言うことだけが共通点で、4人が4人とも全く異質な仕事を展開しているわけで、その4人の作品を狭い会場に展示するのは、まぁ、至難の業〜
こりゃ、伝統工芸展の展示作業よりも数倍疲れるわ〜〜

3時間ほどをかけて何とか終了してみたら、これは面白い! 同じマチエールを使っているとは到底思えないそれぞれの仕事がかえって強調されて、興味深い空間が仕上がりました!!

昨日は、午前中にさやかちゃんが来て下さって、注文をいただいているスカーフ止めの銀の枠の制作の打ち合わせをして、午後からはyuuちゃんがやってきて今年の本展の作品の仕上。

彼女の作品のブルー系の色の使い方はいいんだよね〜〜 大好きだよ、私は。
私はブルー系の色の使い方がへたくそで、彼女の仕事には憧れちゃうのよ。決してブルー系の色が嫌いってワケじゃないんだけど、上手く使えない。キャラクターにないんだな〜きっと。

それから覆輪かけに出すための荷造りを終えて一休みしていたら、ちょうど佐川急便のお兄さんが宅急便を届けに来たので、ついでに持って行ってもらっちゃった〜

で、それから二人で展覧会場へ。そうしたらお客様が二人いらしていて、色々お話が出来ました。ところが、仕事の後そのまま行ったから、よれよれTシャツに小汚いGパン、ほとんどスッピン状態で・・・ (^^ゞ

「こちらが作家です。」なんて言われちゃって、多分、お客様はびっくりしただろうな・・・ 作家が作品をすっかり裏切っちゃってるワケで〜〜
でも、最後には握手を求められたりして、あらら、まるで芸能人だわ〜 あはははは

さて、まだまだ細かい仕事が目白押しです。8月の硝子胎のお教室のためのランプの試作品を作らなくちゃならないし、19日の、近所の公民館での講習の見本の時計も仕上なくっちゃならないし。
何だか、先週以来、小物作りでバタバタしてるよぉ〜〜





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 盆の入り 2005/07/13


ウチは七月盆ですから、今日が盆の入りです。
本当は昨日のうちにお寺へ行ってくる予定だったのですが、午後から、昔の七宝の生徒さんがお孫さんを連れて見えられたので、お墓参りは挫折・・・

お孫さんは、今、武蔵美の3年生で、何でも七宝がやりたいといって「七宝表現の可能性」展を観るためにこっちへ来たのですけどあいにく今日は休廊日で、バイトのために今日中には帰らなくてはならないから、何か見せてもらえないか、とのことでした。

で、家にある作品をいくつかお見せして、習いたいと言うのだけれど、東京から通うには遠すぎるし、長谷川先生のところを紹介しておきました。
本人は立体に興味津々で、夏休み中に一度見学に来たいと言っていましたけど。
若い人に興味を持っていただけることはうれしいことです!

で、今日は午前中に静岡までお墓参りに行ってこなくっちゃ。

昨日は又、静岡が全国一の気温だったそうです。午前中には新盆を迎えられるお宅におまいりだったし、なんだかんだと一日中忙しくてニュースも見てないから、何度だったのかはわからないのだけど、37〜8度はあったのかも・・・
地球温暖化という言葉が妙に実感されます。そのうち日本もシエスタが導入されるようになるのかしらね。昼寝でもしないと持たないよ・・・
さすがの私もクーラーのお世話になりつつ、仏間にしてある座敷の掃除、盆飾りとバタバタしておりました。

多分今日の午後に私の実家のお寺さんが棚経に見えられるでしょうし、明日は亭主の方のお寺さん、明後日は義姉が相模原から墓参りに来ると言うのでそれに付き合わなくちゃいけないし、今週は仏事で終わりそうです。





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 尻尾 2005/07/18


昨日、「七宝表現の可能性」展、終了、搬出をいたしました。いろんな方にご覧いただけたようで・・・

昨日は近所のスーパーで太極拳仲間にばったり出くわしての立ち話。
「見たわよ〜 すごく良かった! でね、画廊の方が、ご本人は全く雰囲気が作品と違う人なんですよ、って、しきりに言ってたわよ。」
「あははははは 本人が作品をしっかり裏切っているって言ってたんでしょう?」

そうなんですよね。どうも私の作品だけを見ていらっしゃる方は、私のことを、着物でも着て静かにしている人だと思い込んでいる場合が多いようです。だから、Gパンなんかはいて現れる本人とのあまりのギャップにすっかりたまげちゃうみたい。 (^^ゞ

まぁ、でも、人はそんなに一面的な存在じゃありませんよ。自分の内面なんて、羞ずべきものでそんなに簡単に他人様に晒して良いもんじゃない。
玉葱みたいに、剥いても剥いてもその芯に到るものでもないわけで、あれも私、これも私。 だから、一番の奥底、決して日常は見せない私の芯がそこに展開されているわけで、作品って、そもそもそういったものじゃないのかしらね。
他人様にはそれと日常の私とのギャップを楽しんでいただけるのも又一興だわよ。

先日、つま先で翔太をかまいながら、しきりに尻尾で感情を表している翔太に向かって 「人間にも尻尾があればわかりやすくて楽なのになぁ。」といった友がいたけれど、そう考えてみたら作品はその人の尻尾そのものなのかもね。

まぁ、人付き合いは見えない尻尾を見つめ続けることに他ならないと、私なんかは思っているわけで、そういう意味では言葉は要らないのかもしれない。垣間見てしまった尻尾を決して語らないのも美学だし、優しさでしょう?

そういった意味では、いまどき流行りみたいな「心のケア」ってのも、人を根本的に浅薄にしているような気がすることもある。確かに本当に必要な「心のケア」もあるのかもしれないけれど、その程度のことなら自分でケアすれば? って思うことが多いよ。それがあなた自身の奥行きをきちんと形成するんだから、ってね。心の傷は多い方が良いのかもしれないよ、甘ったれるんじゃない、って。尻尾なんかきちんと隠して毅然と暮らしなさいよねって。

考えてみたら、50を過ぎて、あ、私って真っ黒ピカピカのカラスだったのだと心底気がついて、しおたれた孔雀の羽なんか身にまとうなんて全くのところ必要ないわと思い至ってから、いろんな意味で生きることが楽になったような気がしていますよぉ。

セミが喧しく鳴き始めました。梅雨明けは目前。鬱陶しい日々はオシマイになりそうです。





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 虫刺され 2005/07/20


先日、ちょっと草刈をしたときに、首の真後ろを虫に刺されたらしく、2〜3日痒くて、掻き壊さないように注意していたんですけれど、昨日になって洗髪したときに指に触れたらちょっと痛い。その上、膨れたところの中央がとんがっているような・・・

あらら、雑菌が入ったかな? 汗をかく季節だし髪の毛がかかっているところだから雑菌が入りやすいのかも。膿んだりすると場所が場所だけに怖いよなぁ・・・
洗った髪の毛を慌てて乾かして、ぎりぎりセーフって感じで閉店間際の近所の薬屋へ直行。薬剤師さんに見てもらったら
「あー 膿むまでは行っていないけど膿みかけてますね。ダニやノミではなさそうだけど、何に刺されたんだろう?」
と言いながら、テラマイシン入りの軟膏を出してくれました。

帰ってきてから、薬用石鹸で首筋を洗ってテラマイシンをつけて、バンドエイドを貼るのに手探りだから一苦労・・・
こういう時に一人暮らしは厄介だわ〜〜 翔太が相手じゃ、ちょっとバンドエイド貼ってよってワケには行かないもの。 (^^ゞ

でも、膿んだりする前に見つけてよかったよ。皮膚は決して弱い方じゃないから虫刺されが膿みそうになるなんて、今までに無かったことなんだけど、これも歳のせいかなぁ?? このところがんばりすぎだから体力落ちてるかも。
まぁ、これからはこんな風にいろいろ思わぬことに出くわす可能性があるんだろうし、一人なんだからいろいろと注意深く暮らさなくっちゃ・・・

幸い、今朝になって薬が効いたらしくとんがりはなくなっているけど、ま、明日は先日来ほったらかしてある内科の検診に行って来るつもりだから、ついでに診てもらおう〜





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 「少女ヘジャル」 2005/07/22


少女ヘジャルというミニ・シアター系のDVDを借りました。
クルド人の孤児ヘジャル、クルド語で“虐げられし者”という意味の名前を持つ5歳の少女が主人公の映画です。とても良い映画でした。

少女ヘジャルの公式サイトは、ここからどうぞ。

それを見終わった直後に、たまたまかかってきた電話がありました。
小学6年生のYちゃんのお母さんからです。

「ここ一ヶ月くらい、学校へ行く時間になると頭痛を訴えて行くのを渋るようになっています。行けない日もあります。病院であらゆる検査を受けたのですが、体に異常は全く無いとのことで心の問題だと言われてしまって… そちらにはとても喜んで出かけて行って、帰ってくると様子を嬉々として話してくれるんですけど、学校でのことは何も話してくれなくて・・・」

Yちゃんは明るくハキハキとした、なかなか利発な愛らしい女の子です。私はそういう印象を持っていましたからすっかり驚いてしまいました。

結局のところ、そういう事情を踏まえて様子をみてもらいたい、という程度の内容だったのですけれど、私が察するに、多分、病気ではなかったと言う深い安堵感と、それとは裏腹に全く理由がわからないことから来る大きな不安感に駆られて、お母さんは私に電話をされたのでしょう。
「わかりました。そのことはきちんと心に留めて様子を見て置きますね。これからも、私でお役に立つことがあれば何でもご遠慮なくおっしゃってください。出来る限り、お母様のご相談には乗らせていただきますから。」

私は、子供たちにお勉強を教えていると言っても、別に宣伝して集めているわけじゃなくて、知人の紹介でやってきた子供たちだけ、たった4人をみているんですけど、その4人全てが何かしらの問題を抱えている・・・ 
子供たちを取り巻く環境は、こっちの予想を超えて厳しいのかしら???
それとも、今の子供たちはそれほどひ弱なのか・・・

映画を観終わったばかりだったから、ヘジャルの不幸に比べれば余りにも取るに足りない不幸にすら打ちひしがれている日本の子供たちの「不幸さ」に愕然となりましたし、その二つの「不幸」の対比に、ある意味では圧倒されちゃった・・・

でも、ヘジャルのような不幸に見舞われた子供たちが何十万人いようとも、それで日本の子供たちの不幸さが慰められるものでもなく、自分に降りかかってきた不幸さは自分だけの不幸さであり、実感としてのその量目は等しいと主張するのかも・・・

何か、変だ・・・ 本当に、急激に変な方向に向かいつつある・・・ と、これが実感・・・





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 黒光り 2005/07/28


午前中に、先日の検査結果を聞きに、病院へ行ってきました。
まぁ、結果はいつもと同じで、リューマチ因子が出てるだけ。肝機能も問題なしだし、コルステロールや血糖値等々、全て正常範囲内で。

但しね、私の顔をしげしげと見ながら、お医者さんから、「日に焼けないようにって言ってるでしょ?」とご注意が・・・
私の病気の中には日光過敏症と言うのが含まれるのだそうです。しかし、いまだかつて自覚症状は何もありません。

「先生、これはつまり、あのー、地黒なのであって、日に焼けるようなことは何もしていないんですよ〜」と言い訳したのですが、あまりに真っ黒けなので信用してもらえず・・・

(私の祖先は海賊だったそうで、多分、昔々に倭寇かなんかで引っ攫って来た南方系の血がかなり色濃く混じってるんだわ。)

実際のところ、車に乗って出歩くだけ、後は洗濯物を干したりと、それだけで真っ黒になっちゃう! 若い頃から日に焼けても決して赤くならずにそのまま黒くなっちゃうんだから、地黒としか言いようがない・・・
学生の頃、口の悪い先輩が「オニコと結婚して、ブチの子を作ろう〜〜」なんていってたくらいなんだから!

その上、東の斜面にある我が家では、遮るものがないので、午前中は逃げ場がないくらいに日が差し込んで、家の中にいても日焼けするんです。だから今やすっかり黒光り状態なの!

その旨を口を極めて説明して、やっと無茶をして焼いたわけではないと言うことをご理解いただけました・・・ 私だって、なれるものなら色白になりたいよぉ〜 七難隠すって言うじゃない! (^^ゞ

でも、私の日光過敏症って、本当かしら? 無茶して焼いても皮も剥けないし、火ぶくれなんて作ったことないよ・・・ (^^ゞ





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 「日本社会の歴史」 2005/07/30


先月、こーちゃんからお借りした岩波新書「日本社会の歴史」全3巻(網野善彦著)やっと読了しました。全3巻なのに、第2巻の終わりでやっと後醍醐天皇の親政・・・ 一体この本の構成は何なんだろう?? と思いつつ読み進んで、第3巻目の終わり近くになって、やっとこの本の意図するところに気づいた・・・ 日本の歴史じゃなくて、日本社会の歴史って書いてあるじゃない! 私って何て鈍いんだろう?? バカだ〜〜〜 (^^ゞ

要するに、日本と言う国が、農業を主体とする単一民族に近い国家であるという理解は明治以降意図的に刷り込まれた大いなる誤謬である、と言うことを資料をあげて主張してるわけだ・・・
意図的に刷り込まれた誤謬という意味では、天皇家の万世一系説や、靖国にも通じるところなのかもしれない・・・

勝者によって敗者の歴史が抹殺されたり改竄されたりするということは洋の東西を問わず、歴史上当たり前のようになされていることなんだしね、言えてるかも・・・ と、ちょっと目からうろこの視点でした。

ついでのことだから、靖国問題関連の本も読んでみようと思っているのですが、立て続けはちょとつらいので、今は気分転換に山本一力の時代小説、読んでいます。これは余り頭を使わないから〜〜 (^^ゞ
今の時代を生きるためには明治と言う時代をまっとうに検証すると言うことが、いろんな意味で必要なのかもしれないと、いまさらながら思った次第です。知らないうちになにかしらの思い込みを刷り込まれているなんて真っ平だもの。
といっても、私は研究者じゃないから、いろんな人の著作を読み散らかすだけなんですけどね〜〜〜 えへへ





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